神調教の道

調教の手順

 神威がくぽです。神威がくぽの調教の道、略して「神調教の道」。
 親父ギャグから入ってしまいましたが、vocaloid達がより人間に近づくようにがんばっていきましょう。
 まず最初に、どのように調教していくのか調教の手順を見ておきましょう。
 大きく分けて、VocaloidoEditorでの調教Waveに変換してからのエフェクトによる調教があります。
 また、VocaloidoEditorでは、音痴を直す基本設定。とりあえず人間らしくなっていく第一段階での調教。個性を出していく第二段階。そして歌い方のテクニックを駆使する第三段階となります。
 Wave変換後の調教では、エフェクトによる調教と伴奏とのミキシングがあります。
基本設定
音痴矯正
第一段階
人間らしく
第二段階
個性を出す
第三段階
テクニック駆使
VocaloidEditor
での調教
音痴を直す 発音の癖をつける 声質を変える 聞き取りやすく
感情表現する 歌唱のテクニック
表情を出す 声色を使う より人間らしく
変な発音を直す 微調整
Wave変換後の
調教
 エフェクト 完成段階
歌い手の声を生かす ミキシング
歌の特長を生かす
魅力的な歌声にする 最終調整
音圧を上げる

A.Vocaloid Editorでの調教

基本設定

使用パラメータ 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
デフォルトの歌唱スタイル 数値入力 ベンドの深さは8% 初期設定
 出荷時のままでは、音程などがやや不安定になる場合があるので、まず最初にデフォルトの歌唱スタイルを設定して音痴を矯正しておきます。 

ベタ打ち
▲聴く

VSQ
1.「メニュー」→「設定」→「デフォルト歌唱スタイル」を選択します。
2.「ピッチコントロール」にある「ベンドの深さ」のスライダーをドラッグし、20%から8%に変更します。
※初期設定は20%です。
※ミドルテンポ〜ハイテンポの歌では、4〜10%
※スローテンポ(60〜80)のバラードでは、4%程度にします。
※「ダイナミクスコントロール」の「アクセント」の数値は小さくしておいた方がつながりがなめらかです。(0にしておいてもよい。もちろん好みに応じて数値は決めてください。)
3.「OK」ボタンをクリックします。
※「OK」はこれから入力するものに適用され、すでに入力されたものには適用されません。
※現在のトラックに適用をクリックするとすでに入力されている全ての音符に適用されます。

第一段階

 とりあえず、人間ぽくなるように調教してみましょう。
 「発音の癖をつける」「感情表現をする」「表情を出す」「変な発音を直す」の4つの調教でかなり人間に近づくはずです。
 というか、このホムペの作者は、ほとんどこの段階までの調教しかしていません。

@発音の癖をつける

使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
VEL(ベロシティ) ラインツールで操作 ノコギリの刃調教 文節ごと
 人間が歌を歌うときは、文節ごとに一息で歌っています。そして、文節の歌い始めは強く発音していたものが、文節の終わりになるにつれ段々と弱くなります。
 そこで、ベロシティを操作してこの発音の癖を表現してみましょう。

※ベロシティは音符のはじめの子音の強さに影響します。小さいほど子音が強くなります。 
▲聴く

VSQ
1.歌詞を文節ごとに分けていきます
 例;うさぎおいし(文節)かのやま(文節)こぶなつりし(文節)かのかわ(文節)
2.コントロールパラメーターのVELをクリックして操作できるようにします。操作にはラインツールを使って直線的に変化させます。
3.文節のはじめほどVEL(ベロシティ)が小さく、後ろにゆくほど大きくしていきます。(右上がりの斜線になります。)
4.次の文節も同じように右上がりの斜線にします。
5.これを文節ごとに繰り返していきます。結果として、ノコギリの刃のようになります。

A感情表現をする

使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
DYN(ダイナミクス) ラインツールで操作 台形調教 文節ごと
 悲しいときやつらいときには声は小さくなり、うれしいときや興奮したときは声は大きくなります。このように感情は声の大きさに表れてきます。
 そこで、DYN(ダイナミクス)を操作して、感情表現を表します。
基本形  斜めにあげていき、水平に描き、斜めに下げていく台形型です。
 声を段々大きくしていき、それを維持して、声を段々小さくしていく。
クレッセンド  音量が上がっていくように斜め上昇ラインを描きます。
 感情をあげていくときや下げた感情を元に戻すときなど、声を段々大きくしていくときに使います。
デクレッセンド  音量が下がっていくように斜め下降ラインを描きます。
 あげた感情を感情を元に戻すや感情を下げていくときなど、声を段々小さくしていくときに使います。
溜スタート  一定の音量で水平ラインで描いていきます。
裁ち切り終了  一定のラインで水平ラインで描き終わります。
フォルテシモ  周りよりも高く水平に描き、強さを表現します。
ピアニシモ  周りよりも低く水平に描き、弱さを表現します。
サビ、興奮  サビの部分で盛り上げたいときや喜び怒りといった興奮状態を表すときは、周りよりも高く斜めにあげていきます。
語りかけ、悲しさ  集中して聴かせたいときや悲しさ・つらさを表現したいときは、周りよりも低く斜めに下げていきます。
絶叫  一番高い位置(127)まであげていきます。
 
▲聴く

VSQ
1.歌詞を文節ごとに分けていきます
 例;うさぎおいし(文節)かのやま(文節)こぶなつりし(文節)かのかわ(文節)
2.コントロールパラメーターのDYN(ダイナミクス)をクリックして操作できるようにします。操作にはラインツールを使って直線的に変化させます。
3.感情表現に従って、文節ごとにDYN(ダイナミクス)を操作します。通常は基本形の台形を使います。
4.文節の関係を考えて、高い位置に持って行くのか、同じ位置なのか、低い位置なのかを考えながら描いていきます。
5.サビの部分では、ほかよりも高い位置で描き、声を大きくします。

B表情を出す

使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
BRI(ブライトネス) 鉛筆ツールで操作 波状適当調教 文字や文節ごと
 人間の声は、常に声の明るさが変化しています。そこで、「ブライトネスBRI」を使って、声の明るさや表情を出していきます。
 明るさや元気さ・かわいさ・きらびやかさを出したい部分では、「数値64」より高い位置で描き、暗さや落ち着き・穏やかさを出したいときは、「数値64」より低い位置で描いていきます。また、声の明るさが常に変化している状態を表すために、鉛筆ツールを使って、文字単位ぐらいで細かく適当に波状に描いていきます。 
▲聴く

VSQ
1.コントロールパラメーターのBRI(ブライトネス)をクリックして操作できるようにします。操作には鉛筆ツールを使って不定形に変化させます。
2.出したい表情に従ってBRI(ブライトネス)を描いていきます。通常は文字単位ぐらいで細かく適当に波状に描いていきます。
3.明るさや元気さ・かわいさ・きらびやかさを出したい部分では、「数値64」より高い位置で描き、暗さや落ち着き・穏やかさを出したいときは、「数値64」より低い位置で描いていきます。

C変な発音を直す

▲聴く

VSQ

 歌手によって、あるいは歌詞のつながりによって、また調教によって発音がおかしくなることがあります。そんな時は、変な発音を正しく聞こえるように直していきます。

アクセントが強すぎる

 たとえば、「う・さ・ぎ」のように一つ一つのアクセントが強すぎてスムーズにつながって聞こえない、ある音が目立ちすぎるあるいは強すぎる、特に濁音などが別の発音に聞こえるなどの場合は、まず最初にアクセントを小さくしてみます。

使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
ダイナミックスコントロール 数値 アクセントを小さく 文字ごと
1、音符の下の波形表示部分の先頭をダブルクリックします。
2、ダイナミクスコントロールのアクセントの数値を小さくする。
  ○最初は思い切って0にしてみる。これで気に入らなければ、数値を上げてみる。
※「メニュー」→「設定」→「デフォルト歌唱スタイル」をだし、アクセントを0にし、「現在のトラックに適用」をクリックしてやると、一気にアタックを消すことができます。それから必要な箇所にアクセントをつけていくとよい。

サ行、特に「し」が聞きにくい

 サ行などの摩擦音、特に「し」が「しぃー」と聞こえるような場合は、ベロシティを高くしてみる。
使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
VEL(ベロシティ)&DYN(ダイナミクス) ラインツールで操作 VELは高く、DYNは低い位置からあがっていく 文字ごと
1.VEL(ベロシティ)を高くする。
2.DYN(ダイナミクス)修正する文字のはじめを低い数値にしてから右上がりに斜めにあげていく。

タ行、パ行、特に「つ」が強すぎる

 パ行やタ行などの破裂音や音が強すぎる場合は、ベロシティを低くしてみる。
使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
VEL(ベロシティ)&DYN(ダイナミクス) ラインツールで操作 VELは低く、DYNは低い位置からあがっていく 文字ごと
1.VEL(ベロシティ)を低くする。
2.DYN(ダイナミクス)修正する文字のはじめを低い数値にしてから右上がりに斜めにあげていく。

発音が変わる、聞きにくい

  「し」が「ち」に聞こえるなど子音が聞き取りにくくなる場合があります。特に、サ行の「し」、タ行の「ち」、次に「つ」などは聞き取りにくい場合が目立ちます。時々、マ行やナ行なども聞き取りにくくなることがあります。
 その場合は、次の方法のどれかを試してみてます。
使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
音素編集モード いろいろなやり方で最適なものを探す 文字ごと
やり方
方法1 音素編集モードで、前の音の音声記号の後に「 調整したい音声記号の最初の文字」をつける <h o s/S i>
あれ<s a t/tS i/a/4 e>
<j M m/m e>
方法2 音素編集モードで、前の音の音声記号の後に「 t」をつける <h o t/S i>
あれ<s a t/tS i/a/4 e>
<j M t/m e>
方法3 音素編集モードで、調整したい音声記号で、音声記号の前に「調整したい音声記号の最初の文字 」をつける <h o/s S i>
あれ<s a/t tS i/a/4 e>
<j M/m m e>
方法4 音素編集モードで、調整したい音声記号で、音声記号の前に「t 」をつける <h o/t S i>
あれ<s a/t tS i/a/4 e>
<j M/t m e>
方法5 コントロールの「ベロシティVEL」を調整する。
方法6 分解して母音を付け加える。
し→しい、ら→らあ、る→るう、や→やあ
※前の子音は短めにして、付け加えた母音を長めにする。
方法6 「しゃ」や「ちゃ」などでは、音符を二つに分け、「し」「や」とか「ち」「や」とかにしてみる。この時、「し」や「ち」の前半の子音に当たる方を長くしてみる。 しゃ→しや
しょ→しよ
ちゃ→ちよ

○文字別対処例

サ行 ベロシティ強めにしてやる。
出だしのア行、高音域のナ行 ・VEL調整(主に値を上げる)
・DYN調整(操作したい音の開始1目盛り前から終了1目盛り前まで)
・アクセントを削る
「ga」→「N\a」 濁音ぽくする。
「dz o」→「z o」こもりを解消
「g e」 →「N e」 鼻濁音
「dZ i」→「dz i」 ずい

音符を二つに分ける

 まだしっくりこない場合は、「し」→「し・い」、「せ」→「せ・え」、「ら」→「ら・あ」、「る」→「る・う」というように母音を付け加えてやります。
 また「しゃ」→「し・や」、「しゅ」→「し・ゆ」、「しょ」→「し・よ」では子音を付け加えてみます。
使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
音符 子音+母音 文字ごと
1.元の音符をドラッグして短くします。 2.同じ音の高さで音符を付け加え、二つの音符が元の音符と同じ長さになるようにします。 3.付け加えた音符に前の音符に含まれている母音を書きます。
※「し」であれば「い」、「せ」→「え」、「ら」→「あ」、「る」→「う」
4.前の音符のベロシティは高めに、後ろの音符のベロシティは低めにします。

音符の長さを調整する

 これでもだめなら、発音が変になった音符の前の音符を、歌声がとぎれない程度に、少し音符バーの長さを短く知ってやります。
使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
音符 音符を短くし隙間を作る 文字ごと
1.スクロールバーを操作して、間隔を広くします。 2.「設定」→「クオンタイズ」→「1/64」を選びます。
次に「表示」→「グリッドライン」を表示させます。
3.「設定」→「音符の長さ」→「オフ」にします。 4.音符バーをドラッグして、64分音符の半分くらい短くします。
※念のために、前の音符と変になった音符の両方を短くしてます。

似た音を挿入

 これでだめな場合は、前の音と似た音を挿入してやります。 
使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
音符(歌詞) 空耳 文節ごと

別トラックに移す

 どうしてもだめな場合、発音が変になった音を別のトラックを作り、そこに移します。
使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
トラック 切り取り→貼り付け 新しいトラックに移動する 文字
1.「トラック」→「トラックの追加」を選択して、新しいトラックを追加します。
2.シーケンスウインドウの「小節ルーラ」をクリックして、元のトラックの「発音が辺になったノート(音符)」の先頭に白い線が行くようにしておきます。
3.元のトラックの「発音が辺になったノート(音符)」を右クリックして「切り取り」を選択します
4.あたらしいトラックを選択して、新しいトラックを出します。このとき貼り付けたい場所の先頭に白い線が来ていることを確認します。
5.「編集」→「貼り付け」で「発音が辺になったノート(音符)」を貼り付けます。
6.コントロールパラメーターのそれぞれのパラメーターを調整します。

小さい「っ」の発音

 「きっと」のように小さい「っ」を発音さそうとすると、「きつと」と「つ」と発音する場合があります。

使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
音符(歌詞)  「−」で代用 文字ごと
解決法1 「きっと」と入れて、後から「っ」をけして「き と」にする。
解決法2 「きーと」と入れて長音の「ー」のベロシティを下げる。
解決法3