神調教の道

第三段階 テクニックを駆使

 いよいよ第三段階です。歌い方のテクニックを駆使して、よりすばらしいものに仕上げていきましょう。 

@聞き取りやすく

 アタック感を出す。子音をはっきりさせる。歯切れをよくする……。などより人間らしく聞き取りやすくしていきます。 

アタック感を出す

 歌に勢いをつけたり、強調するために「BRE(ブレシネス)」を使います。数値が高いと、ブレス感の強い音になります。歌詞の先頭に使うことで、アタック感を出すことができます。

使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
BRE(ブレシネス) ラインツールで操作 歌詞の先頭につける 文節ごと
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VSQ
1.編集バーの「ラインツール」を選択します。
2.コントロールパラメーターの「ブレシネスBRE」を選択します。
3.コントロールウインドウで、マウスをドラッグして、特に歌詞の先頭にアタックをつけていきます。

子音をはっきりさせる
 
 前後の言葉の関係で、子音がはっきりしないときは、立ち上がりの部分で、一瞬だけCLE(クリアネス)をあげると高域のノイズ成分が強調されて子音が強調される。
使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
CLE(クリアネス) ラインツールで操作 文字
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VSQ
1.コントロールパラメーターのCLE(クリアネス)をクリックして操作できるようにします。操作はラインツールを使って直線的に描きます。
2.操作する文字の立ち上がり部分で最大値まで上げすぐに0に戻す。
 ※変化させる範囲、ピーク値、0に戻すまでの時間によって効果が変わってくる。

歯切れをよくする

 文字(音符)ごとに、「表情コントロール・プロパティ」の中の「ダイナミックス・コントロール」を調整して歯切れをよくしよう。
使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
ダイナミックスコントロール 数値入力 ディケイの数値を大きく 文字ごと
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VSQ
1.ノート(音符)の下にあるラインの先頭部分をクリックして「表情コントロール・プロパティ」を出す。
2.下半分の方にある「ダイナミックス・コントロール」の中の「ディケイ」の値を大きくする。
※ディケイの値を大きくすると歯切れがよくなり、アクセントも値を大きくすると発音が強く(大きく)なる。この二つを調整していく。

ゆっくりとした音程の変化

 ゆっくりとした音程の変化を出すときは、PIT(ピッチベンド)を使って操作していく。

使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
PIT(ピッチベンド) ラインまたは鉛筆ツールで操作 文節ごと
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VSQ
1.コントロールパラメーターのPIT(ピッチベンド)をクリックして操作できるようにします。操作はラインツールを使って直線的に描きます。また、発音中の揺らぎを表現するときは、鉛筆ツールを使って描きます。
2.音程を高い音に変化させるときは、ラインを右上がりに下から上に描いていく。
 逆に音程を下げていくときは、右下がりに上から下へ描く。
 揺らぎを表現するときは、鉛筆ツールで波状に描く。

A歌唱のテクニック

 しゃくり上げる、裏声を使う。巻き舌で歌う。こぶしをきかす……といった、歌唱テクニックを使って歌わせます。 

しゃくり上げる

 音符を分割して、立ち上がり部分を本来の位置より下に置くことで、しゃくり上げの効果を出すことができます。
 
使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
ノート(音符) ノート(音符)を分割 立ち上がりを下に 文字ごと
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VSQ
1.音符を分割する。
2.分割した音符の最初の立ち上がりを本来の位置より下に下げる。

ポルタメントの演出

 音符を分割して、最後の方を先に次の音符の位置に置くことによってなめらかにつながっていくポルタメントの演出することができる。
   
使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
ノート(音符) ノート(音符)を分割 分割した最後のノート(音符)を次の音符の位置に 文字ごと
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VSQ
1.音符を分割する。
2.分割した音符の最後の部分を次の音符の高さの位置に動かす。
※一つの音符を3つに分割して、残半は低い位置に置いてしゃくり上げの効果を出し、中は本来の位置で、後ろは次の音符の高さに合わせてポルタメントの演出することもできる。

ビブラートをかける

 四分音符以上のノート(音符)を入力すると、自動でビブラートがかかりますが、ビブラートをなくしたり、ビブラートのかかり方を変化させます。

使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
ビブラートプロパティ ビブラートの種類 効果を考えて 文字
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○ ビブラートのかかりはじめに時間を変える
1.ノート(音符)下のラインの波線の先頭にカーソルを合わせる。
2.カーソルの形が変わったら、ドラッグしてビブラートのスタート位置を決まる。
○ ビブラートの効果を変える
1.ノート(音符)下のラインの波線をダブルクリックして、「ビブラートプロパティ」を出す。
2.ビブラートの種類から、ビブラートのoffや種類を洗濯する。
※振幅や周期の画面でカーソルをドラッグして直接描くこともできます。

ブレス(息継ぎ)を加える

 より人間らしくするためにブレス(息継ぎ)を加えてやります。間隔は2小節を目安に入れていきます。
 ブレス(息継ぎ)の加え方には、実際のブレス音を入れる「リアルブレス」とブレスをしてると感じさせる「イメージブレス」があります。
使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
ノート(音符) 発音記号
Vocaloid1は*in
Vocaloid2はbr1(〜5間での数字のいずれか)
2小節を目安に
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○リアルブレス

1.息継ぎを入れたい場所に音符を入力します。
※息継ぎ用の音符の長さは、16分音符以上ないと息継ぎの音が出ません。
※同じトラック内では、前後の音符との間は16分音符分以上あけてないと音が出ません。
※ブレスは音量が小さいために、聞こえにくい場合があります。そのときは、「DYN」で音量を上げます。ただし、後でコンプレーサーをかける場合は、ブレス音が大きく鳴りすぎるので、小さい方がよい。
2.音符の下の音声記号をダブルクリックし、「Alt」キーと「↓」キーを押して音素の編集モードにします。そこで、「br○」(半角)と入力します。
※br○の○には、1〜5までの数字を入れます。5種類の息継ぎがあります。
※VOCALOID1の場合は、音符の下の音声記号をダブルクリックし、「*in」(半角)と入力します。
◎ メロディーと同じトラック内にブレスを入れようとすると、前後の音符との関係が出てきますので、ブレス用に別のトラックを作ってやると使いやすいです。
○ イメージブレス

息継ぎを入れたい場所の前か後ろの音符を短くして二つの音符の間に間隔をあけて、発音しない時間を作り、イメージとしてブレス感を出します。

元気とルーズ

 元気さやルーズさを表現するには、PIT(ピッチベンド) を瞬間的に操作します。
使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
PIT(ピッチベンド) ラインツールで操作 瞬間的な操作 文字
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元気さ

 ノート(音符)の最初や最後だけPITを瞬間的に上げると、元気で弾ける感じが出ます。
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ルーズさ

 ノート(音符)の最初や最後だけPITを瞬間的に下げと、ルーズさが出ます。 

こぶし

 普通は、右上がり、右下がりで連続的に変化させますが、こぶしを表現するには、PIT(ピッチベンド)を垂直に上げてそのまま水平に移動し垂直に下げます。
使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
PIT(ピッチベンド) ラインツールで操作 垂直水平に変化さす 文節ごと
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演歌風

 演歌を表現するには、いろいろなテクニックを総合的に活用します。
使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
DYN、BRE、PIT、ビブラート ラインツールで操作 総合的に活用 文節ごと
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 DYNはフォルテピアノからクレッシェンド→デクレッシェンドの流れを描きます。。
BREは最初だけを瞬間的に上げてから音が最後に向かうにつれ,上げています。
PITは最初だけを瞬間的に上げ,すぐにデフォルトよりも下に下げ,そして徐々に上げていってポルタメントを再現します。

ビブラートは,FastのType3を変化させて,演歌独特の時間変化と共に振幅が大きくなるビブラートを再現します。

Bより人間らしく

使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
PIT(ピッチベンド)&DYN(ダイナミックス)の連携 鉛筆ツールで操作 山なり正弦波カーブ 文字と文節ごとの連携
 より人間らしくするための調教方法です。
 PIT(ピッチベンド)&DYN(ダイナミックス)の連携させることによって、ビブラートを表現していきます。
※「人生は是勉学の事」を参考にさせていただきました。
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1.DYN(ダイナミックス)は、第一段階の「感情表現をする」で作ったものをベースとします。基本的には、文節ごとに一つの山を形成します。
2.コントロールパラメーターのDYN(ダイナミクス)をクリックして操作できるようにします。操作には鉛筆ツールを使って山形に変化させます。
3.文字ごとに操作していきます。右上がりに描き、音量を上げていきます。ピークを迎えたら、右下がりに描き音量を下げていきます。ピークは、第一段階の「感情表現をする」で作ったものを目安にしていきます。
4.これを文字ごとに行っていきます。文字の発音時間が短いと急な山となり、発音時間が長い文字では、緩やかな山になります。
5.次に、コントロールパラメーターのPIT(ピッチベンド)をクリックして操作できるようにします。操作には鉛筆ツールを使ってDYN(ダイナミクス)と相関関係を保ちながら山形に変化させます。
6.文字ごとに操作していきます。右上がりに描き、音程を上げていきます。ピークを迎えたら、右下がりに描き音量を下げていきます。ピークは、デフォルトの数値「64」を目安にしていきます。
7.これを文字ごとに行っていきますが、DYN(ダイナミクス)と相関関係を保ちながら、DYN(ダイナミクス)ほどの大きな山なりの変化はさせず、文字の発音時間が、短くても長くてもあまり変化せず、音節全体のカーブもゆるやかにします。その代わり長い発音要素のときの正弦波状のカーブはDYNよりも振幅が大きくします。
8.発音が長いほど、PITの振幅を次第に大きくしていきます。
9.文節の末尾においてはPIT(ピッチベンド)の山を複数作り、ビブラートの振幅を増大させて、ビブラートが明瞭に認識されるようにします。

●この操作ができるソフト「VocaSim」が開発されています。
http://akira-izumi.cocolog-nifty.com/patent/2008/07/vocasim004.html

●VocaSim をEXEファイルにしたもので、 ActivePerl のインストール無しに動作するとおもわれます。

http://mashpod.vox.com/library/post/vocasim004pl%E3%81%AEexe%E5%8C%96%E6%9A%AB%E5%AE%9A.html

C微調整

使用パラメーター 使用ツール 調教のポイント 調教の範囲
全てのパラメーター 全てのツールで操作 納得いくまで調教する 文字、文節ごと、全体
 いよいよ完成間近。最後の微調整に入ります。
 自分が納得するまで、何度も聞き直し、調教し直していきます。